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ArduPilot開発のための実機を作る(Navio2後編)


たいへんお待たせしました。

いよいよNavio2を使った実機作成の後編です。

テーマは「キャリブレーションと設定」についてです。

機体を組立たあとは、キャリブレーション作業を完了しないと飛ばすことはできません。

【注意事項】

  • 配線が間違っていないことを確認してください。

  • キャリブレーション時は機体とPCをUSBで接続することをおすすめしますが、ケーブルを持っていないのでこの記事ではUDP接続で実施しています。

  • 不備、間違い、改善点などありましたら遠慮なくご指摘ください。

■ 前提条件と作業の流れ

この記事は、「ArduPilot開発のための実機を作る(Navio2前編)」を前提としています。

まずはMission Plannerと接続されていることを確認してください。

Mission Planner接続後、”初期設定”→”必須ハードウェア”の順に選択してください。

次の順番で設定、キャリブレーションを行っています。

  1. フレーム設定

  2. 加速度センサーキャリブレーション

  3. コンパスキャリブレーション

  4. ラジオキャリブレーション

  5. フライトモード設定

  6. フェールセーフ設定

  7. ESCキャリブレーション

  8. モーターテスト

  9. 簡単なチューニング

■ 作業開始

1.フレーム設定

左側メニューで、”Accel Calibration”を選択してください。右側に2つのボタンが表示されます。

上側の”Calibrate Accel”ボタンを選択すると、加速度センサーキャリブレーションプロセスが開始します。

2.加速度センサーキャリブレーション

左側メニューで、”Accel Calibration”を選択してください。右側に2つのボタンが表示されます。

上側の”Calibrate Accel”ボタンを選択すると、加速度センサーキャリブレーションプロセスが開始します。

開始したら、水平方向→[ボタンクリック]→左方向→[ボタンクリック]→右方向→[ボタンクリック]→前下方向→[ボタンクリック]→前上方向→[ボタンクリック]→逆さ方向→[ボタンクリック]の順に行っていきます。

Successfullyと最後に表示されれば成功です。

【ポイント】

ぴったり左とか、ぴったり右にしなくておおよそで大丈夫です。

左から水平方向(Level)、左方向(Left)、右方向(Right)

左から前下方向(Nose Down)、 前上方向(Nose Up)、 逆さ方向(Upside Down)

次に、再度ドローンを水平方向に静止させた状態で”Calibrate Level”ボタンを選択してください。

ボタン表記が”完了”となれば完了です。

3.コンパスキャリブレーション

左側メニューで、”コンパス”を選択してください。コンパスキャリブレーション画面が表示されます。

Navio2は、内部のコンパスとGPSコンパスの2つのコンパスがあります。

内部のコンパスは当てにならないそうなので外部コンパスを使用することにします。

”Compass #1”以外のチェックを外してから、

”Compass #1”の”Use this compass”と”Externally mounted”にチェックを入れます。

もし、外部コンパスの設置向きがFCと向きがずれている場合は、コンボボックスで任意の設定を選択してください。

コンパス設定が終わったら、次はコンパスのキャリブレーションを行います。

【ポイント】

ファームウェアのバージョンによって使うボタンが異なります。Copter-3.3は”ライブキャリブレーション”、”Copter-3.4”(以降?)は”Onboard Mag Calibration”の”Start”ボタンを使います。

”Start”ボタンを押したら、次の写真のようにドローンの各方向(6方向)北(North)に向けて円錐を描くようにぐるぐる数回動かします。

そうすると写真のように”Mag 1”の緑色のバーが進んでいきます。100%まで進めばキャリブレーション終了です。

正常にキャリブレーションが終了すると再起動するように促されますので、一度再起動して再度Mission Plannerに接続してください。

コンパスキャリブレーションで失敗したり、100%まで行ってもまた最初からになったりとうまくいかない場合があります。そういう時は次のポイントをチェックしてみてください。

【ポイント】

  • 複数コンパスを使っている場合は同じ向きになっているか、もしくは外部コンパスのみにしてみる

  • 強い磁性体が近くにないか確認して離れた状態で行ってください

  • 下の方にある”Fitness”のコンボボックスを”Relaxed” → ”Very Relaxed”の順に設定して試してください。

4.ラジオキャリブレーション

左側メニューで、”ラジオ キャリブレ”を選択してください。

キャリブレーションを行う前に、送信機と受信機のバインドができていて、送信機の電源が入っていることを確認してください。

右側の”ラジオ キャリブレーション”ボタンを押下すると、ポップアップが2回出ますので”OK”を押下してください。

キャリブレーション画面に入ったら、送信機のスティック、スイッチをすべて動く範囲でぐりぐり動かしてください。

信号の範囲を教えてあげるためにぐりぐり動かした後、各緑色のバーに赤色の線が2本ずつ入ると思います。それが信号の上限と下限です。

必ずスロットルスティックを下限に戻していることを確認してください。

”完了したらクリック”ボタンを選択すれば、次のようなウィンドウが表示されますので”OK”を選択して完了します。検出された信号値が表示されます。

5.フライトモード設定

左側メニューで、”フライトモード”を選択してください。

私が使っているFutaba T10Jだと、スイッチEがフライトモード切替です。

次の図のように、

”Flight モード1”→”Stabilize”

”Flight モード4”→”AltHold”

”Flight モード6”→”Loiter”

を割り当てています。それぞれのフライトモードがどういうモードなのかは公式ドキュメントをご参照ください。モード選択ができたら、”モードを保存”を選択し、”Complete”となれば成功です。

【ポイント】

ここに表示されるフライトモードは公式的にファームウェアに組み込まれているものだけが表示されます。自分で実装したフライトモードをテストする場合は直にパラメータで設定する必要があります。

6.フェールセーフ設定

左側メニューで、”フェールセーフ”を選択してください。

必ずプロペラを外してくださいというポップアップが表示されると思いますのでその通りにしてください。

”電池””ラジオ”のフェールセーフ設定をしておきましょう。フェンスはここでは対象としません。

電池が定めた電圧を下回った場合は、この場合”Land”に設定していますが、”RTL”がおすすめです。RTLは、Return To Launchなので、戻ってきます。

”LAND”だとその場でランディングします。自動航行中だと探しに行かないといけなるので面倒ですね。

ラジオが切れた場合は、この場合は”Enabled Continue with Mission in Auto Mission”に設定しています。

自動航行中はラジオが切れても続けるという設定です。

7.ESCキャリブレーション

これはMission Plannerは使いません。文章で書くよりもRandy先生の動画を見てもらった方が分かりやすいです。

【動画】https://www.youtube.com/watch?v=gYoknRObfOg

Mission Plannerのバージョン1.3.45以降から”ESCキャリブレーション”ボタンが増えています。このブログでは従来の方法でやっています。

必ずラジオキャリブレーションが終わってからやりましょう。

手順の概略だけ書いておきます。

  1. バッテリーを抜いておく、送信機の電源を切っておく。

  2. 送信機の電源を入れて、スロットルを一番上にしておく。

  3. バッテリーをつなげるとLEDが赤青黄とチカチカする(※ Saftyスイッチがある場合は、バッテリーつなげてからスイッチを入れるとLEDが三色にチカチカします)

  4. バッテリーを抜く。スロットルはそのまま。

  5. 再度バッテリーをつなげると音がピピと2回鳴る(※ Saftyスイッチがある場合は、バッテリーつなげてからスイッチを入れると音が鳴ります)(※ 使っているESCによって音の鳴り方がやや異なるような気がしますのでご自身のESCの説明書をよくお読みください)(※ ここで時間が空きすぎるとだいたいESCはプログラミングモードに入ってしまうので注意)

  6. 5の音が聞こえたら、スロットルを一番下まで下げる。

  7. ESCの長音1回が聞こえたらキャリブレーション完了、スロットルを動かすとモーターが回る。(※ モーターの回り方が揃ってなかったり、変な音がする場合は失敗している可能性があります)(※ すべてのESCに同じパラメータをプログラミングして再度キャリブレーションしてください)

  8. スロットルを一番下のままにして、バッテリを抜いてから再度接続して通常起動。

8.モーターテスト

すべての設定とキャリブレーションを一通り終えたら飛ばすことは可能ですが、

念のためモーターの回転方向の確認も含め、モーターテストをしておきましょう。

※ 絶対にプロペラを外してください!

Mission Plannerに接続して、”初期設定”→”オプション ハードウェア”→”モーターテスト”を選択します。

バッテリーを接続しておいてください。下線部のスロットルは5~10%くらいがおすすめです。

”Test motor A”~”Test motor D”がありますが、それぞれ対応しているモーターは下の図を見てください。

【ポイント】

A~Dは、モーター配置の順番とリンクしていないので要注意!

各ボタンを選択するとモーターが回りだすので気を付けてください!!

赤い矢印はドローンの前向きを表しています。

モーターの回転方向を、紙をモーターに当てるなどして回転方向を確認してください。逆方向に回ってると飛びません。

回転方向を忘れたもしくは確認したい場合は【前編】をご覧ください。

【ポイント】

おすすめしませんが、紙がなかったら指で軽く触ると回ってる方向がわかります。

モーターが正しく回っていることが確認できたら、終わりです。

ひとまずお疲れ様です。ようやくスタート地点です。

広くて、GPSがちゃんと入る屋外で初飛行をしてください。

飛行に関してはこの記事では割愛します。

飛行手順についてもそのうちブログにするかもしれません。

9.簡単なチューニング

もしも、初飛行で安定しなかったりするなどの症状があったなら、機体の重心チェック、プロペラのバランスチェック、FCの振動チェック、チューニングなどなどいろいろチェックしなくてはいけません。

でも、簡単に”設定調整” → ”ベーシックチューニング”メニューで簡単に調整してみましょう。

筆者はだいたいここで調整すれば安定するようになります。

もっと細かくチューニングやAutoTuneモード(すごい時間がかかるそうです)の利用もありかもしれませんがこの記事では触れません。

”RC Feel Roll/Pitch”

左に動かすと操舵に対してソフトな反応、右はその逆

”Roll/Pitch Sensitivity”

ドローンが振動するような場合は左に動かし、右はその逆

”Climb Sensitivity”

右に動かすと上昇がアグレッシブに、左はその逆

以上で、Navio2を使った実機製作を完了とします。

3回に渡って読んでいただいた皆さんありがとうございます。

ご意見・ご指摘など遠慮なくどうぞ。一緒にクオリティを上げていきましょう!

■ 筆者紹介

川村剛(かわむらつよし) ドローンソフトウェアエンジニア養成塾 第2期卒業生。

記事の誤りを見つけた方は下記のメールアドレスまでご連絡ください。 techblog@drone-j.com (週末にメールを確認していますので、対応が遅くなること、休みの日にメールを返信させていただくこと、ご了承ください。)


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